雨の日は歌う
まさに秋雨。日照不足だ。
稲は外側から刈っていくと作業効率が良いという。田の真ん中に残った稲と、カバーがかけられたコンバインをカッパを着た通勤途中に横目で眺めている。
農家は晴れ間を縫って稲を刈っているらしい。雨が降ると、そうやってコンバインを置いて家に帰る習性があるという。
間近で見る稲の質量は、遠目で眺めているのとはわけが違う。一束あれば、鈍器として使える可能性がある。田んぼのドロが付いていればまさに鈍器。たわわに実った穂のあたりを持ち手に思い切り後頭部を殴打。相手はあえなくノックダウン。そこらじゅうに散ばる籾殻のついた米粒.、横たわる人体...
人格を疑われそう。
雨の日はカッパを着て原付に乗って熱唱しながら帰る。人もいないし、車の窓もあいてないのでほとんどカラオケ状態。
大学生半ばくらいまで、道を熱唱しながら往来している人はヤバイ奴だと思っていたが、なんのことはなく、いつの間にか自分もヤバイ奴になっていたのである。
ちなみに、晴れの日は人目を忍んで原付で熱唱している。
後輩に耳を塞がれるくらい、歌はとにかく下手。おやすみ。