夜行性のケモノ
自分は夜行性の生き物なんじゃないかと思う。朝起きてもとにかくダルいだけで、ぼーっと携帯を眺めて、気づくと寝ている。夜に生きる生物になりたい。
いっそ夜に働くという手があるけれど、夜働ける場所はだいたいアルバイトでしょう。皆様が昼に活動しているのが悪い。そもそも日光が明るいのが悪い。
眠らない街、歌舞伎町でホストとして生きる。女の子と話せないし、お酒も飲めない。そういえば、この前歌舞伎町をウロついた。意外とこじんまりとしていた。
樹下太郎の掌編に「夜に別れを告げる日」というものがある。地球規模で人工太陽を打ち上げる計画が実行される。その前日の地球の様子を描いた短編である。夜を無くすなんてけしからんと思うし、否定的な話になりそうなものだが、「夜に別れを告げる日」はむしろ、多少の悲壮感はあるものの、祝祭的にその一日を描いている。良い短編である。
明日は昼間に活動したい。おやすみと言う。