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思ったことを恥ずかしげも無く

逃走

逃げるように大学院をやめて家に帰ってきた。これから大学に行くことはほとんど無いだろう。

 

修士論文は書けなかった。就職留年のつもりで提出を延ばしたが、補欠合格が通ったためそちらを取ることにした。論文を書く意欲が高ければ、おそらく内定など蹴っただろう。去年うけた試験の難易度であれば、今年また受けたとしても1次は通る自信がある。入学当時は漲っていた論を書く意欲が、とにかく消えていた。もう一年いても書けたか怪しいとすら思う。

ものすごく単純な出来事で、頭で考えることの価値が自分のなかで激減したのだ。

意識の偏重から身体へ。これは卒業論文でテーマにしたフィクションのありかただった。そして自身の内にある問題意識でもあった。だから、その単純な出来事は自身のコンプレックスを大いに刺激した。

僕は理性的で、相手は身体的だと言われた。そして身体的なほうを選んだのである。単純で、自分の論とも整合性はつく。僕も身体的な人間のほうが好きだ。

論を書くことがいわば理性的な振る舞いだとすれば、自分はもうそれをしたいとは思わない。

 

我ながら圧倒的弱さで驚く。そして大学院から逃げてきた。もう2年近く前になることをまだウダウダいっている。そもそも修士論文を書かない言い訳に、その出来事をつかっているだけなのかもしれない。男ならスパッと忘れて切り替えないといけない。男なら。