Love me little, love me long.
バイト帰りの電車の中、携帯はポンコツになってしまい暇だったので電子辞書の慣用句を見ていた。
ある慣用句は、Love me little, love me long.という言葉が基になっているらしい。ロマンチックである。強度もある。心の中の乙女にこの訳を聞くと、「少しだけでいい、でもずっと愛して」と普通の訳になった。どう訳すのが適当か...
漱石が"I love you"を「月が綺麗ですね」と訳すように言ったというはなし。真偽不明のまま人口に膾炙している逸話だ。「我、君を愛す」では、あまりに日本人らしくないということで、この訳がよいという話だったような気がする。ちなみに僕個人としては「月が綺麗ですね」よりも、「我、君を愛す」の方がグッとくる。
辞典によれば、”Love me little, love me long”は、日本語の慣用句になって「愛は小出しにせよ」に化けた。あまりに身も蓋もない訳である。誰が訳したのかはわからない。
"me"はどこに消えた?「小出し」ということは愛は尽きるものなのか?と疑問は湧いてくる。
しかし!”Love me little, love me long”の訳を聞いて、「少しだけでもいい、でもずっと愛して」と訳す女の子などよりも、「愛は小出しにせよ」と訳す女の子のほうに万倍興味をそそられるのだ。僕の心の中の乙女よ、ごめんな。おやすみなさい。