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思ったことを恥ずかしげも無く

神経のこと

友人が歯の神経を抜いたらしい。歯の神経が抜けると、どんな感じなんだろう。

歯に神経が入ってるいうこと自体が実感しにくい。実生活の中で、歯に神経があると感じるのは、虫歯のときとか、オヤシラズで痛いときくらいではないだろうか。だとすれば、そこまで必要がある感じがしない。だが、あるからにはきっと意味のある神経なのだろうと思う。

歯の神経を抜いて、あの冷たい銀色のトレーにのっている、なにか糸状の自分の神経をみたときには、寂しさとか喪失感を自分は覚えるような気がする。どの神経も抜いたことが無いので想像でしかない。

 

よくみる都市伝説。「ピアスの穴を開けたら、なにか白い紐のようなものが耳から出ていたので切ってみると目が見えなくなった。その紐は視神経だったのだ。」耳から視神経が出てくるというのは、もう明らかに虚構的だ。だけど、神経が紐状のものであるというのはおそらく正しい。所詮紐みたいなもので目が見えているというのが、この都市伝説の怖い部分だと思うのだ。

神経とか脳とかホルモンの話が好きで、心理学の授業にしばしば出ていた。文化が醸成されるにあたって絶対的な始点があるとすれば、人間の脳だと感じていたからだった。授業でしばしば出てくるのが、ロボトミー手術というマッドな手術である。

簡単にいえば人間の前頭葉を破壊すると、精神疾患が治るという文字通りの荒療治である。この話を授業中に聞いて、貧血みたいになりトイレに駆け込んだ。今考えても気分が悪くなる。

自分がもっとも気分が悪くなる要因は、前頭葉の一部を破壊しても人間は生きていけるということ。これに尽きる。前頭葉を破壊すると感情の起伏が無くなり(?)、人間的でなくなる。でも生きている。その人は、手術前と後で同じ人なのだろうか。同一性を(おそらく)喪失して、それにもなにも感じない人間が生活できるということに、単純な気持ち悪さを感じずにはいられない。圧倒的な他者はやはり怖い。

気分が悪くなってきた。手をグーパーする。 おやすみなさい。